チェロ　モンタニャーナ型　中国製新作　販売 | バイオリン購入で評判の横浜の専門店、弦楽器サラサーテ店主がブログでお役に立つ情報を発信中

新作チェロ 中国製 特注品　

Montagnana（モンタニャーナ）モデルのご案内

税込販売価格：1,100,000円

 

 

このチェロは実は中国で今から約10年前2010年頃に作られましたが、ニスを塗らない状態、白木の状態でそのまま自然乾燥させられていました。もちろん製作したときにはすでに十分に乾燥した木材を使用しているわけですが、組みあがったあとに更にニスを塗らずに寝かされて？いたわけです。

 

そうしますと、自然光で木が焼けて、削りたて、作り立ての真っ白な状態から変化いたします。そのように木材、板の色が変化した状態で、ニスを塗りますと、仕上がりの色合いがより自然にうまい具合になると、ある製作者から聞いたことがあります。

 

でもなぜそれをしないかというと、もちろんいちいちそんなことをしていては生産効率が悪いからです。白木の状態に組み上げ、すぐにニスを塗って出荷すればすぐにお金になるものを、それを10年も放っておくのはいくら仕上がりが良くなるとはいえ、そんなことをやっていたのでは商売になりません。

 

それを何故やったのか？その正確なことはわかりません。あくまで推測に過ぎませんが、優れた見た目、音響効果を持つ良い材料を製作者が得たとき、組み上げた後さらにそれを何年間か寝かし、より優れた究極のチェロを製作してみたくなったのかもしれません。

 

ニスに関しては、ニスの厚みを薄くできるオイルニスを、このニス塗りの作業は、日本国内で塗っています。

 

イタリア新作流の透明感のある、厚いニスは美観上は大変綺麗に見えることが多いですが、反面、そのニスの厚みが楽器の振動、表板の振動を抑制してしまうことがあるので、このチェロの場合は、自然な楽器の振動を生かしたかったのではないかと思います。実際、深みのある、落ち着きのある音は、厚すぎないニスの効果ではないかと思います。

 

この素晴らしいチェロですが、ご購入にあたっては一つだけ注意していただく点がございます。それはご覧になられておわかりのように、いわゆるストラド型（Stradivari型）のチェロに比べますと横幅のサイズが大きくなっています。

ですから、通常のハードケースへは収納できない場合がございます。ケース選びには注意していただきたいと存じます。

 

しかし、その形こそがこのモンタニャーナ（Montagnan）型、1686年に生まれ、イタリアのヴェニスで活躍した製作家、数々の名手（ピアティゴルフスキー、シフ、ヨーヨ・マ、マイスキー、堤剛、木越洋等々）を魅了したドメニコ・モンタニャーナ（Domenico・Montagnana）が製作したチェロをモデルとした楽器の特徴なのです。

むしろ、全長（ボディサイズ）はストラド型よりもやや短いのですが、その堂々とした横幅の大きさは楽器全体の容積Upに影響し、それが故にか低域の量感がストラド型より豊かに響く傾向があります。

 

まずはご試奏にてこの素晴らしいチェロ、堂々たる姿から醸し出される豊穣の響きをお確かめください。

ご来店のご予約をお待ちしております。