イタリアクレモナ新作ヴァイオリンを超えるクォリテイ、音色の素晴らしさ

2022/04/06
ブルガリア人ヴァイオリン製作家Stoyko Chobanov

イタリアクレモナ新作ヴァイオリンを超えるクォリテイ、

しかしながら価格は1/2

 

それはブルガリア人がブルガリアで製作したヴァイオリンのことなのです。

 

今回ご紹介いたしますのは そのブルガリアの Kazanlakに工房を構えるStoyko Chobanovの2021年製作のヴァイオリンです。
 

以前から私はブルガリア人製作家に注目して、何人かのヴァイオリンをご紹介、販売してまいりました。
その中でも最近私が最も注目しておりましたのがこの人 Stoyko Chobanov なのです。

ー Stoyko Chobanov プロフィール ー

1957年ブルガリア ジャンボル生まれ

幼い頃から絵画や彫刻に興味を持ち、母国の巨匠Edrio Edrevより弦楽器製作を学ぶ。

その後、若干20歳でブルガリア Kazanlak(カザンラク)に自身の工房を持つ。

師Edrevより学んだイタリア、クレモナスタイルの弦楽器製作を基本に、緻密な造形と美しい材料を生かした美観にこだわった彼の楽器は、ドイツ ミッテンヴァルトやベルギー ブリュッセル、イタリア ピゾーニェのコンクールで高い評価を獲得するなど、その完成度が広く認められている。
 


・European Competition EUFONIA in Brussels 2009 バイオリン部門4位 チェロ部門2位 
   Best Young Craftman特別賞 受賞

・The 6th Violin Making Competition  in Mittenwald バイオリン部門8位

・The 2nd International Competition for Stringed Instruments in Pisogne 造形特別賞 受賞 

 

上記のごとく、コンクール歴など色々とありますが、そんなことはあまり関係ありません。
コンクールは人が審査し、そして順位を付けているわけですから、出来レースのことも少なくありません。
そうではなく、本当の実力で勝ち取ったコンクールだとしても、その後も良い楽器を作り続けるかは何とも言えません。人気に溺れ、ビジネスに走って当初の楽器とはまるで違う楽器しか作らなくなってしまった製作者もいます。

ですからコンクール歴については、肩書を気になさる方のために一応書いておく程度です。大切なのは今どんなヴァイオリンを作ってくれるのか、実際作れるのかなのではないでしょうか。


実際彼の楽器をこれまでに3台ほど見ましたが、本当に優れていたと感じたのは最初の1台(販売済み)でその後の2台は今一つでした。やはり手工品ですから、優れた製作者と言えど、作りに関しては1台、1台微妙な差、わずかなバラつきというものはどうしても生じます。そして、当然音に関しても、どれも全く同じように作ることはできず、響き、音色の違いは生じるのです。

 

そしてとうとう今回、4度目にして、最初に出会ったときのような素晴らしい楽器にまた出会うことができたのです。

はっきりとした裏板の杢は通常良くある向きとは逆のV字型、ニスの質感、透明感、色合いも美しく、とても印象的です。
また、エレガントなf字孔、コーナの処理も実に繊細で全体が見事に調和しています。

 

ただいくら形が美しくとも、ヴァイオリンは飾り物ではなく楽器なのですから、音がダメだったら道具としての役割を成しません。しかしながら、このヴァイオリンにその心配はありません。新作にありがちな、鳴らしにくさ、どこかこなれない生硬な音を危惧なさる必要は全くありません。
低音から高音まで滑らかに、そして弱音からフォルテまで意のままにヴァイオリンが応えてくれることを、どなたもお感じになられることだと思います。

 

新作は弾きにくい、音が硬い、どこかキンキンした音がするとお感じの方は是非このヴァイオリンを試奏なさってみてください。

 

ブルガリア人ヴァイオリン製作家Chobanovの証明書

 

Stoyko Chobanov 2021 Kazanlak
(Stradivari 1715Model)

Sold

 

横浜の弦楽器専門店サラサーテは間違いのない楽器の選び方、正しいヴァイオリンの選び方をお教えします。