人気、実力ともに現在最も現在注目されているフレンチ・ボウ製作家の一人
Eugene Sartory (ウジェーヌ・サルトリー)バイオリン弓のご案内
フランスのミルクールで生まれた20世紀の最もすばらしい弓制作者であるE.サルトリー。現在、彼の製作した弓は大勢の演奏家やコレクター達に、絶賛を浴びており、芸術的にも機能的にもとても優れたものです。この様な現状から、価格は急上昇を続けております。
ただし、その人気ゆえ、Sartory であれば間違えないだろうと購入されるお客様が増えてたせいで、本当に材料の良い、そして状態の良いものでなくても、売れてしまい、さらに価格を上昇される要因となってしまったのは困った現象だといえるでしょう。
私がこの数年見ていても、状態の良いもの、材料の良いものはなかなか市場にも出てきません。
そこで、以前私がこの商売を始める前、今から25年~30年くらい前に、個人的に購入したSartoryのバイオリン弓を皆様にご案内することにいたしました。
まだそのころは、材料、状態の良いSartoryがありました。もちろん、Sartoryだけではなく VoirinやLamyといったSartoryに匹敵する魅力的な弓も状態の良いものが選べました。
ところが、最近は古いフレンチボウというだけで、どの銘柄もとても高価なものになってしまっています。
そして、20数年前に比べたら良いものは格段に減ってしまっているのです。
Sartoryに限らず、名前や証明書だけ見て信じて買ってはいけません。古い弓はコンディションこそが大事なのです。
なかなか良いフレンチボウに出会えない、Sartoryを何本か見たけれどどれも高い割に満足のいくものではないとお思いの方はぜひこの弓をご覧になられてみてください。
【Eugène Sartory (ウジェーヌ・サルトリー)】
1871年フランス、ミルクール生まれ。彼の父も弓職人であったことが影響し子供のころから弓作りを始め、 Charles Peccatte(シャルル・ペカット)や Joseph Alfred Lamy(ジョゼフ・アルフレッド・ラミー)の工房で修行を積み1887年にはブリュッセルのコンクールで金メダルを獲得。
そして1889年18歳の若さで独立。
1946年、75歳でその生涯を閉じるまで、実に6つものコンクールで賞をとり、そして、またJules Fetique、Louis Morizot、Louis Giletなど多くの若い職人を育てフランスの伝統的な弓づくりを後世に伝えていった。