おすすめのバイオリン弦・PeterInfeld(ペーターインフェルト)・ナイロン弦の選び方

2018/04/29
トマスティーク インフェルト社のバイオリン弦

ドミナントを作っているトマスティーク・インフェルト社のフラッグシップ弦 PETER INFELD(ペーター・インフェルト

 

 

ご紹介いたしますナイロン弦、PETER INFELD(ペーター・インフェルト)はDominant(ドミナント)よりもより響きが豊かで、音量豊かな音が得られます。

 

作っている会社がドミナントと同じ会社なので、基本的な音色はドミナントに似たところはあります。

ですからすでにドミナントをお使いで、もう少しどうにかならないかなとか、何か物足りないなと思われているような方はきっとご満足がいく弦だと思います。

 

A線はドミナントよりもザラザラ感、(特に張り替えた直後の)少し金属的な音色が少なく、明るくても滑らかな音です。ドミナントのA線のシャリシャリ感、明るいのだけれどシャーという金属音的な倍音が気になるという方は、それが軽減されたとお感じになられるのではないかと思います。

G線はドミナントの音量、発音の良さはそのまま、深みと滑らかさ、響きの豊かさを増した雰囲気、要はリッチな雰囲気を味わえると思います。

 

ですから、これまでドミナントがどうも好きになれないという方も、ドミナントのいやな部分を消したとも言える弦ですので、音量、発音の良さを求められる方には是非お試しいただきたいと思います。

 

有難いのは、弦を張り替えた際、音程が安定するまでの日数がドミナントよりもかなり短いことです。

赤、青のインフェルト以降改良されてその傾向が感じられましたが、このペーターインフェルトも弦が伸び続ける期間が短いので、2、3日あればかなり音程が安定してきて、大変使いやすい弦となっているのではないかと私は思います。

 

また、Pirastro( ピラストロ)社のナイロン弦に比べると、巻き線が強い、しっかり巻かれているのか、指板上部のナット部や駒のところで、巻き線がほずれることが少ないように思います。ピラストロ系の弦は、弦を張ってすぐに巻き線がほずれてしまうことが少なくないので、この点も私は高く評価しています。

せっかく、奮発して値段の高い弦を張ったのに、切れないまでも巻き線がほずれてきてしまいますと、弦を交換せざるを得なくなってしまいますから、それでは経済性に劣ることとなりますよね。

 

この弦もまた、ドミナント同様D線にはシルバー巻とアルミ巻の2種類が存在します。パッケージを良くご覧になり、お間違いのないようお買い求めください。これまで述べてきたように全体的に滑らかな傾向のナイロン弦なので、アルミ巻のD線でもドミナントに比べますと落ち着き、深みがあるのですが、シルバーを試されるとまた一段と違いがあるかと思います。ただ、D線シルバーはお値段が高いのが玉にキズです。

 

また、ドミナント同様同じ銘柄、つまりペーター・インフェルトのE線は私は使いません。

 

プラチナメッキのE線はとても高価(3,000円以上)ですし、それに見合う効果があるかというと、楽器に因りけり、楽器との相性があるとはいえ、それだけの大金をE線に投じる気にはどうしてもなれません。

 

ですから、ドミナントと同じように、E線はピラストロのゴールドやゴールドブラカットを試してみてください。

 

そういえば、 トマスティーク社の作るE線は、いつもいまひとつなように思います。

 

バイオリンの響きをもっと豊かにリッチにしたいと思ったら、この弦、ペーター インフェルトをまず試されるとよろしいかと思います。