2018 弦楽器フェア・展示内容・自由にヴァイオリン・ヴィオラ・チェロを試奏できます

2018/11/15
イタリアヴァイオリン製作者協会のブース

東京 九段下の科学技術館で開催された 2018 弦楽器フェアの展示内容について

 

毎年開催されている弦楽器フェアですが、以前 2014年のプログラム冒頭には日本弦楽器製作者協会 会長の園田信博氏がこんなことを書かれていました(抜粋)。

 

「-前略- ヴァイオリンを演奏される方はプロ・アマを問わず、イタリアのオールドヴァイオリンを持ちたいと思い込みが大変強く、新作は初めから対象外になっているのが実情です。-中略- 楽器の製作者・年代・産地に惑わされない楽器選びが出来る感性をこの弦楽器フェアで養い、そしてお気に入りの楽器を見つけて頂ければ幸いです。」

 

まさに正論と言うべきことをおっしゃっておられるかと思います。

 

また、2012年のプログラムを見ますと、園田会長は

 

「このフェアの目的は、楽器を弾かれる方にとっては日頃なかなかお目に掛かる機会が少ない我々日本人の作品を知っていただくことです。そして毎年開催して多くの方に数多く弾いていただいて、少しずつ我々の作品も海外のものに引けを取らない、というお声を聞くようになりました。」

 

と言われています。

そもそもこの弦楽器フェアは日本人製作家の楽器の発表の場としてスタートしたのです。しかし、毎年このフェアには弦楽器愛好家が沢山集まってくるので、そこに大手量産販売店や海外からの製作家などが出展するようになり、ますます盛況にはなってきたのですが、やはり日本人のブランド志向は抜けきらないのか、海外、なかでもイタリアヴァイオリン製作家協会のブースにお客さんが群がっているように見えます。何だか、庇を貸して母屋を取られる状態になっているような気がして、少し寂しく感じます。

 

そもそもメインはこちらの日本弦楽器製作者協会、個人会員ブースです

 

 

こちらが弦楽器専門店、大手販売店、海外の製作者のブースです

 

 

楽器のみならず、ケースなどの備品や部品類、そして材料も展示、販売しています