中国製新作バイオリンGuarneri del Gesu Modelの ご紹介

2018/10/08
Guarneri del Gesu Model ヴァイオリン のスクロール(渦巻き)

中国製新作バイオリン Guarneri del Gesu (グァルネリ・デル・ジェス) モデルのご紹介

この価格帯としては、裏板の杢が大変美しい楽器です

 

先日のブログでご紹介しました3台の中国で製作されました優れた新作バイオリン、今回はその中の1台、Guarneri del Gesuのコピーモデルのご紹介です。

 

バイオリンの紹介につきましては下の動画をご覧いただくとして、中国製の手工弦楽器、バイオリン、ヴィオラ、チェロについて私の考え、皆さまにお薦めする理由を述べさせていただきたいと思います。

 

噂、風評など根拠の無いことが飛び交う弦楽器の世界、そのため中国製のヴァイオリンに疑問をはさむ方、毛嫌いされている方もいらっしゃいます。
ただ、最新の中国の製作技術のレベル、その素晴らしさをお知りになられたら、その考えはきっと改めていただけると思います。

 

確かに、従来の中国、国営工場でバイオリンを量産していたような時代は、安かろう悪かろうの楽器ばかりでした。現在でも新聞広告などで、セットで9,800円などというバイオリンを見ることがありますから、まだそのような量産品も作られ続けてはいるのでしょう。

 

そういう量産品も一部は残っていますが、一方、ここ20~30年の間に中国のバイオリン製作事情は随分と様変わりしていたのです。

 

現在はイタリア新作と見紛うほどの見事なバイオリンが作られていますし、それらの中にはイタリア製と産地を偽装されてしまっているバイオリンさえ中にはあるのです。

 

皆さんは音を出せばさすがにイタリア製との区別など簡単なことだとお思いでしょうが、皆さんの考えとは裏腹に、中国製の方がかえって音が良かったり、弾きやすかったりしますから、音などで区別はつけられません。

 

おそらく皆様方には信じられないお話でしょうけれど、我々専門家の間では、イタリア新作だという楽器を見る時に、音が固くて弾きにくい、慣らしにくかったら、「これは間違いなくイタリア製だね」と安心するくらいで、もし、音が良かったら、「ひょっとしたらこれは中国製かもしれないなあ」と疑うくらいなのです。

 

ですから、上記のように一部量産品、安かろう悪かろうの楽器も残ってはいるものの、現代中国の楽器製作技術は驚くべき水準に達していると言えるのです。

 

さて、ヴァイオリンは1台作るのに伝統的な工法ではおおよそ2、3か月を要します。完全手工ヴァイオリンの値段が高いのはその期間の手間賃すなわち人件費が高くつくからなのです。
ですから、中国のような人件費の安いところで作れば、伝統的な工法で製作しても10万円~40万円でヴァイオリンが作れるというわけなのです。

 

もちろん低価格で作るというだけでは不十分で、良いものが出来上がらない限り意味はありません。しかし、近年は中国でも日本からの技術指導により、単に安いだけではない高品質のヴァイオリンが産み出されるようになったのです。

 

日本製やヨーロッパ製であれば、まず量産品しか買えないという10万円~40万円の価格帯からでも、中国製なら優れた性能を持つ完全手工品を手に入れていただけるというのは、そういう理由からなのです。

 

そうは言っても、必ずしも中国生産のバイオリン全てが良いものとは限りません。どうしても手工品ゆえの出来不出来や個体差が生じてしまうからです。
ですから、その出来不出来、個体差を厳しく選別し、良いものだけを選び出せないと、ただ安いだけの楽器を買うだけになってしまい、旨味は全くなくなってしまいます。

 

私は、この仕事を始める前の数年間も含めて、この30年余りの間、ずっと中国製のバイオリンに注目し、その成長を見守ってきました。そして、中国での製作の良いところ、まだ足りないところもずっと観察し続けてまいりました 。ですから、その中から自信を持って、間違いなく良いものだけを選び出すことができるのです。

 

低価格で高品質、高性能の楽器をお探しなら、まず当店の中国製バイオリン(弦楽器)をお試しになられてみてください。