バイオリン弓の正しい持ち方、脱力をサポート・矯正器具・Bow Hold Buddies

2018/07/30
バイオリン弓持ち方矯正 Bow Hold Buddies

バイオリンの弓の正しい持ち方、指の位置、力を抜いて持つコツが体感できるグッズのご紹介

 

見た目はグロいけれど、なかなかのモノですよ

 

バイオリン弓、グリップ矯正器具  Bow Hold Buddies  

 

バイオリンの良い音、きれいに響く音をいつでも安定して出すためには良いボーイングが必須です。そしてその良いボーイングを生み出すためには、正しい弓の持ち方(指の位置、脱力)がまた必須なのです。

 

この弓の持ち方、子どもの時から習っていた方はいつのまにか会得してしまっていますが、それでも、中には力を抜いて持つことができなかったり、指の位置がズレていたりと、変な持ち方の癖が付いてしまっている方も少なくありません。
要は、ゆっくりなパッセージでも、速いパッセージでも小さな音でも、大きな音でも、美しいバイオリンの音、自然なバイオリンの響きが出ていれば、それはその人なりの自然な弓の持ち方ができていると言えると思うのですが、もしその自然な響き、美しいバイオリンの響きが欠けているとすれば、弓の持ち方をバイオリン経験年数にかかわらず、一度見直した方が良いかもしれません。

 

ある程度の経験者でも、上記のように、弓の持ち方、力の抜き方など、変なクセがついて上手くできていないことがあるのですから、初心者にとって、弓を正しく持つ、脱力して弓を持つ、指弓を上手く使うなどというのは、言葉で言うのは簡単ですが、なかなかそれを実感し、実現できないことが多いのではないでしょうか。
多くの初心者の方は、弓を落してしまうのではないかという恐怖から、指に力が入って、弓を強く握りしめたり、正しい指の位置で弓を持てなかったりしているのではないのでしょうか。

 

このBow Hold Buddiesは、説明によりますと、「ユニークなカエルとさかながモチーフで、右手の指を正しい位置に矯正します。バイオリン弓のボーイングを補助する役割も持ち合わせ、余分な指の力が抜けて、正しく快適なボーイングのアップダウンを自然にコントロールできる」とのこと。カエルなのはフロッグに掛けたのでしょうか?

ちょっと見た目はグロいですが、果たして効果はどんなものなのか?

 

私が試した限りでは、持つ時の力は抜けそうです。と言うか、これで力を入れて握ってみてと言われてもそうそうできるものではないと思います。カエルが良い感じに強く握ろうとする手を邪魔してくれているのです。

 

なお、このグッズで実現できる弓の持ち方は、いわゆる現代最も普及しているフランコ・ベルギー式によるものになります。(親指と中指が向かい合い、小指が丸く弓の上に乗るような持ち方です)

 

当ヴァイオリン教室の勉強会で生徒さんに使ってもらったところ、「弓を持つときの無駄な力が抜けた、弓を軽く持つことができた。無理なくきれいな音が出せた」となかなか好評でした。

 

しかしながら、このグッズは弓に装着したままではバイオリンケースに収納できないことや、弓に装着するのには、いちいちネジをゆるめ、フロッグをはずし、まずカエルの部分をサムグリップ(皮巻)付近まで結構力を入れて押し込まなくてはならないので、場合によっては弓を傷めるのではないかという不安が残ります。私は、やはり良い弓ではやりたくなかったので、丈夫なカーボン・ボウに装着してみました。
また、お子さんの弓の場合は、いちおう1/2サイズから対応できるとのことですが、当然装着すると弓元が重くなること、そもそも手が小さいとグッズ(カエル)が邪魔で弓が持てないと思うので、この器具は大人の方や小学生でも高学年、手が大人並に大きくなってきたお子さん向きだと思います。

 

個人差はあるかとは思いますが、ある程度の持ち方の矯正や脱力を意識してもらうという効果は見込めそうですので、今後教室のレッスンの最初にロングトーンや音階を弾く際に、このBow Hold Buddies 付のカーボン弓をまず使って弾いて貰おうと思っています。

 

お値段は、希望小売価格4,000円+税 とちょっとお高めでしょうか。何もこの矯正器具、カエルと魚である必要は無いと思いますので、他のもので代用、自作?もできそうですが・・・・