バイオリンで音程を正確にとるための練習方法、共鳴音を注意して聴く

2018/03/17
つられて泣きそうな赤ちゃん(共鳴)

バイオリンで音程を正確にとるために有効な練習方法、練習のときのヒントをお話したいと思います

 

それは、以前のブログでも書きましたが、共鳴音を上手く利用することです。

 

バイオリンの音程、これはあらゆる奏者につきまとう、永遠のテーマだと思います。

 

どうしたら、正しい音程がとれるようになるのだろうか。先生に良く音程が悪いと指摘されるけれど、良い音程とはどういう音程なのか自分では良くわからない。そのような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 

音程を正確に取るために、また、音程が狂っているのかどうかわからないときに、ピアノなど鍵盤楽器の音と合せたり、チューナーの針とにらめっこしたりと色々な方法を採られているかと思いますが、実はご自身の楽器の響きを使って、音程が正しいか正しくないかを確かめる方法があるのです。

 

指で弦を押さえて、音程をとったときに、共鳴音が大きく聴こえる一点これを鈴木鎮一氏は著書『奏法の哲学』の中で、共鳴の一点と名づけられましたが、その共鳴の一点こそが、正しい音程のただ一つのポイント、指で押さえるべき場所なのです。

 

もちろん、この理論を理解されている方は良くおわかりだと思いますが、全ての音程(音符)に関して、この共鳴音を聴くことはできません、しかし、一部であっても正確な音程のところに指を置くことができれば、その指をガイドにして、他の指を正しい場所に置くことができます。

 

ですから、全ての音を共鳴音で判断して聴くことができなくても、有効な練習法と言えるのではないかと思います。

 

ただし、そのためには正しく調弦をしておく必要があります。開放弦が狂ってしまっていたら、基準が無くなってしまいますから・・

 

そのブログでの動画でも共鳴音について解説しておりますが、今回の動画では更に詳しく具体例を挙げ、共鳴音について掘り下げてみました。

本来は、共鳴している弦の振動を動画で捉えて、音程が合っているときと合っていないときの弦の振動の違いを、お伝えしたいと思っておりましたが、楽器が動いてしまっているせいか、弦にピントがすぐに合わず、残念ながら弦の振幅の度合いをお伝えできませんでした。

 

ただし、音を聴いていただければ、音程が合って、共鳴している音、響きが広がったように聴こえる音と音程が合っていないときの響きが詰まっている音、伸びが無い音の違いはわかっていただけるのではないかと思います。

 

ご自分は、バイオリンを弾いているとき最もご自分の楽器に近い位置にいます。顎当てを通じて、ご自分の身体とバイオリンは密着もしています。ですから、音が響く、響かないその違いを最も良く聴けるはずなのです。

一度、チューナーやピアノに頼らず、正しい音程を、ご自分のバイオリンの響きを良く聴くことで、探ってみてください。