バイオリンの選び方、見分け方、表板の変形、隆起、削り方から判断

2018/03/09
ニスを塗る前、組み立て前の白木のバイオリン

バイオリンの選び方、見分け方

音の決め手、振動のカギを握っているのは表板の役割が大きいと考えられています

 

 

表板の状態から、良く鳴る楽器、良く響きそうなバイオリンかを判断する方法。
 

たとえ、良く鳴るバイオリンであっても購入の際には少し気を付けた方が良いこと。

 

について下の動画でご説明してみました。(6つの動画を連続再生してご覧になれます)

 

 

バイオリンの製作精度、職人の腕の上手い下手を判断するのには渦巻き(スクロール)のつくりを見ることだと言われることがあります。

 

しかしながら、確かに、職人の製作技術がよくわかる部位の一つであるのですが、お分かりのようにバイオリンの音は渦巻きから出ている訳ではありません。
つまり、スクロールは音には関係ない部分なのです。

 

もちろん優れた職人はこの部分も丁寧に綺麗に仕上げる、また個性を出そうとすることが多いのですが、一方、製作家のなかには、音に関係ない部分がゆえに、スクロールにあまり時間をかけて丁寧に仕上げることにそれほど重要性を感じない、それよりは音に密接に関係する部分に仕事を傾注したいと考えるタイプの人たちもいるのです。

 

それはバイオリンは音を奏でる道具なのですから、工芸品的な美しさも大切ながら、本質は誰が考えても、もちろん「音」ですよね。

 

ですから、スクロールの加工だけを見て、バイオリンの良し悪しを判断してしまったら、木を見て森を見ずのようなことになってしまうのです。

 

じゃあ、どこを見たら良いのか。その一つのヒントとして今回は「表板」を挙げました。