Joachim Schade Guarneri del Gesu “Lord Wilton”Copy
前回ご紹介したバイオリンはストラディヴァリのコピーでしたが、今回ご案内する楽器はグァルネリ・デル・ジェス 1742年 のロード・ウィルトンをモデルにコピーしたものです。
もちろん個体差もあるかとは思うのですが、ストラディヴァリコピーと比べてみると、やはり、同じ製作者であっても多少の音の違いがあるように思います。
また、弾き手も、好きな相手(バイオリン)かちょっと苦手な相手かによって、弾き方が微妙に変わって来るかと思いますので、結果的に出て来る音が違ってくるのかもしれません。
これは、コピーではなく、本物での話ですが、奏者のタイプによって、ストラド弾きかデル・ジェス弾きかに分かれるそうです。
アイザック・スターンの場合は2台所有する愛器どちらもデル・ジェスでしたし、シェリングもデル・ジェス弾きでした。一方、グリュミオーやパールマンはストラド弾きです。
ハイフェッツはダブルケースにストラディヴァリとデル・ジェスとを1台ずつ入れていたと言いますが、でも良く知られているのはデル・ジェスの方でしょう。
本物のストラディヴァリとグァルネリ・デル・ジェスを2台置いて、弾き比べられたらどんなに幸せかと思いますが、金額は天文学的な数字になってしまいますので、全く現実的ではないですね。
でも、Joachim Schadeだったら、(それでも高額にはなりますが)モダンイタリー1台分かそれ以下で、ストラド(コピー)とデル・ジェス(コピー)を手に入れることができますから、ちょっとした、ハイフェッツ気分で、ダブルケースに2台入れて持ち運ぶこともできますよ。
冗談はさておいて、このヨアヒム・シャーデのデルジェスモデルも、お客様の酒井さんに試奏していただきました。それを撮影したのがこちらの動画です。
試奏曲:チャイコフスキー作曲 バイオリン協奏曲第Ⅰ楽章 冒頭、パラディス作曲 シチリアーノ